2007年 07月 02日
写真展「もうひとつの島の時間」
山下恒夫写真展 「もうひとつの島の時間」
6月29日~7月9日 コニカミノルタプラザ
http://konicaminolta.jp/plaza/schedule/2007july/gallery_b_070629.html


沖縄の離島で撮られた、モノクロの端正で静逸な写真。
この写真を見て、作者と写真の幸せな関係、写真の時間というものを強く感じた。
それは、他の何ものかの為ではなく、自分自身の為にこそ撮られた写真にあるもの。
時の断片である写真を積み重ねることで、島に流れる時を表すと共に、作者の中の写真との時を記しているのだ。
本来の場所ではないところで物事の在り様を少し離れた所から見つめている少年の眼差し。作者の写真にはいつもそんな印象を持っている。時と共にそれがどう変わっていくのかいつもいつも興味深く見ているのが、自分の作者に対する関心であるし羨望でもある。そして、自分が考えるこの少年の眼差しこそが、「写真」というもののひとつのそしてとても重要な核なのではないかと常々思っていることでもある。

「もうひとつの島の時間」というのは、多重的な意味で変わっていくものと変わらないものについての写真なのだ。

by namasutee | 2007-07-02 10:03


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